真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(4)

真言天台勝劣事 文永七年問ふ 何なる経論に依て真言宗を立つる耶。  答ふ 大日経・金剛頂経・蘇悉地経、並びに菩提心論。此の三経一論に依て真言宗を立つる也。  問ふ 大日経と法華経と何れか勝れたる耶。  答ふ 法華経は或は七重、或は八重の勝也...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(5)

当世念仏者無間地獄事 文永元年安房国長狭郡東条花房の郷、蓮華寺に於て、浄円房に対して、日蓮阿闍梨、之を註す。文永元年甲子九月二十二日。 問て云く 当世の念仏者、無間地獄と云ふ事。其の故、如何。  答て云く 法然之選択に就いて云ふ也。  問て...
三悪道

地獄について

顕謗法鈔(抜粋)第一に八大地獄の因果を明かさば、  第一に等活地獄とは、此れ閻浮提の地の下、一千由旬にあり。此の地獄は縦広斉等にして一万由旬なり。此の中の罪人はたがいに害心をいだく。模したまたま相見れば、犬と猿とのあえるがごとし。各々鉄の爪...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(4)

題目弥陀名号勝劣事 文永元年南無妙法蓮華経と申す事は唱へがたく、南無阿弥陀仏、南無薬師如来なんど申す事は唱へやすく、又文字の数の程も大旨は同じけれども、功徳の勝劣は遥かに替わりて候也。  天竺の習ひ、仏出世の前には二天三仙の名号を唱へて天を...
地理・歴史

震旦(中国)の仏教史

仏法未だ漢土に渡らざる前は黄帝等五常を以て国を治む。其の五常は仏法渡りて後、之を見れば即ち五戒なり。老子・孔子等も亦仏遠く未来を鑑み、国土に和し、仏法を信ぜしめん為に遣はす所の三聖なり。夏桀・殷紂・周幽等五常を破って国を亡ぼす。即ち五戒を破...
地理・歴史

日本の仏教史

(人王)第三十代は欽明天皇。此の皇は第二十七代の継体の御嫡子也。治三十二年。此の皇の治十三年[壬申]十月十三日[辛酉]、百済国の聖明皇、金銅の釈迦仏を渡し奉る。今日本国の上下万民一同に阿弥陀仏と申す此れ也。其の表文に云く ̄臣聞万法之中仏法最...
宗義

本尊について

然れば当世の愚者は仏には釈迦牟尼仏を本尊と定めぬれば自然に不孝の罪脱がれ、法華経を信じぬれば不慮に謗法の科を脱れたり。『善無畏鈔』大覚世尊は我等が尊主也。先づ御本尊と定むべし。『善無畏三蔵鈔(師恩報酬鈔)』日本乃至一閻浮提一同に本門の教主釈...
地理・歴史

天竺(インド)について

玄奘三蔵の西域と申す文に天竺の国々を多く記したるに、国の習いとして不孝なる国もあり、孝の心ある国もあり。瞋恚のさかんなる国もあり、愚痴の多き国もあり。一向に小乗を用いる国もあり、一向に大乗を用いる国もあり。大小兼学する国もありとみえ侍り。又...
地理・歴史

天竺(インド)の仏教史

月氏に阿育大王と申す王をはしき。一閻浮提四分の一をたなごころ (掌)ににぎり(握)、龍王をしたがへ(随)て雨を心にまかせ、鬼神をめしつかひ(召使)給き。始は悪王なりしかども後には仏法に帰し、六万人の僧を日日に供養し、八万四千の石の塔をたて給...
仏法の余

一闡提とは

闡提とは、天竺の語、此には不信と翻す。不信とは、一切衆生悉有仏性を信ぜざるは闡提の人と見えたり。不信とは、謗法の者なり。『顕謗法鈔』凡そ謗法とは、謗仏謗僧也。三宝一体なる故也。是れ涅槃経の文也。爰を以て法華経には則断一切 世間仏種〔則ち一切...