肉食について

夫れ肉を食う者は、大慈の種を断つ。

大般涅槃』巻第四

涅槃経にあるように、確かに肉食は大慈を断じてしまう悪行だが、かといって、現代ではそれほど重視すべき戒めではない。
頻繁ではないが、私は肉を食べる。
そもそも肉食はそれほど大きな罪業ではない。

末代に於いては四十余年の持戒無し。ただ、法華経を持つを持戒となす。

『守護国家論』

日蓮聖人はこのように教示している。
大乗の教えでも肉食は制せられているが、末法では大切な修行とはならない。
それよりも、人々が法華経を悪く言って信用を落とすのが許せない。
これこそが、人が犯す最も大きな罪なのだ。
肉食を避けるよりも、法華経を護ることのほうがはるかに大事である。
肉食などの小乗的な戒めを疎かにしても、法華経を悪く言うことは絶対にしてはならない。

だから、肉を食べる食べないは大した問題ではない。
といって、肉食を奨励するわけでもない。
肉食を厳禁する菜食主義者を擁護するつもりもないし、菜食主義を貶めようとする食肉業界の利権集団に肩入れするつもりもない。

肉食の他にも、飲酒や娯楽なども過悪が大きいが、優先して戒めるべきことではない。
これらを禁じようと躍起になれば、返って正道を妨げてしまう。
ただただ、現代人にはお題目を受持して唱えることが求められる。

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