御書要録

人物

三大師(弘法・慈覚・智証)のまとめ(2)

弥源太入道殿御返事  文永十一年(1274)九月十七日別の事候まじ。憑み奉り候上は最後はこうと思しめし候え。河野辺かわのべ入道殿のこいしく候に、漸く後れ進らせて其のかたみと見まいらせ候わん。さるにても候えば如何が空しかるべきや。さこそ覚え候...
修行

末代の修行方法(3)

四条金吾殿御返事(此経難持・四条第九書)文永十二年(1275.03・06) 五十四歳作 此経難持事。抑も弁阿闍梨が申し候は、貴辺のかたらせ(語)給ふ様に持らん者は、現世安穏後生善処と承りてすでに去年より今日まで、かたの如く信心をいたし申候処...
女人

女人について(5)

四条金吾殿御女房御返事  文永十二年(1275.正・27)所詮日本国の一切衆生の目をぬき神をまどはかす邪法、真言師にはすぎず。是れは且く之を置く。十喩は一切経と法華経との勝劣を説かせ給ふと見えたれども、仏の御心はさには候はず。一切経の行者と...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(8)

大田殿許御書 文永十二(1275.正・24)新春之慶賀自他幸甚々々。 抑そも俗諦・真諦の中には勝負を以て詮と為し、世間・出世とも甲乙を以て先と為すか。而るに諸経諸宗の勝劣は三国の聖人共に之を存し、両朝の群賢同じく之を知るか。法華経と大日経と...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(7)

聖密房御書    文永十一年(1274)五・六月頃大日経をば善無畏・不空・金剛智等の義に云く「大日経の理と法華経の理とは同じ事なり。但印と真言とが法華経は劣なり」と立てたり。良諝ショ和尚・広修・維蠲ケンなんど申す人は「大日経は華厳経・法華経...
禅天魔

禅宗は天魔の所為(3)

禅宗天台勝劣鈔 文永元年問う 禅宗・天台宗何れ勝れたりと云うべきや。 答う 天台宗勝れたり。之に付て禅宗をば又は仏心宗と云う。我が心仏なるが故也。或いは教外別伝とも云う。一代聖教の外に伝うと習う法門なり。始め華厳より終わり涅槃経に至りては、...
人物

伝教大師とは(2)

伝教大師筆尺牘(久隔帖)
人物

伝教大師とは(1)

撰時抄 建治元年(1275.06) 釈子 日蓮 述 其の後人王第五十代、像法八百年に相当て桓武天王の御宇に、最澄と申す小僧出来せり。後には伝教大師と号したてまつる。始めには三論・法相・華厳・倶舎・成実・律の六宗竝びに禅宗等を行表僧正等に習学...
人物

鳩摩羅什とは

月支より漢土に経論をわたす人、旧訳新訳に一百八十六人なり。羅什三蔵一人を除いてはいづれの人々も・(誤)らざるはなし。其の中に不空三蔵は殊に・(誤)り多き上、誑惑の心顕なり。  疑て云く 何をもつて知るぞや、羅什三蔵より外の人々はあやまりなり...
人物

龍樹・天親菩薩とは

龍樹菩薩は如来の滅後八百年に出世して十住毘婆沙等の権論を造りて華厳・方等・般若等の意を宣べ、大論を造りて般若・法華の差別を分かち、天親菩薩は如来の滅後九百年に出世して倶舎論を造りて小乗の意を宣べ、唯識論を造りて方等部の意を宣べ、最後に仏性論...