御書要録

人物

釈尊とは

抑そも釈尊は我等がためには賢父たる上、明師也、聖主也。 『下山御消息』釈迦如来は此れ等衆生には親也、師也、主也。我等衆生のためには阿弥陀仏・薬師仏等は主にてましませども、親と師とにはましまさず。ひとり三徳をかねて恩ふかき仏は釈迦一仏にかぎり...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(3)

善無畏鈔 文永三年(1266)善無畏三蔵は月氏烏萇奈国の仏種王の太子也。七歳にして即位。十三にして国を兄〈このかみ〉に譲り、出家遁世し、五天竺を修行して、五乗の道を極め、三学を兼ね給ひき。達磨掬多と申す聖人に値ひ奉りて真言の諸印契一時に頓受...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(2)

曾谷入道殿御書 文永十一年(1274/11/20)自界叛逆難・他国侵逼難すでにあひ候ひ了んぬ。これをもつてをもうに、_多有他方怨賊侵掠国内人民諸受苦悩土地無有所楽之処と申す経文合ひぬと覚え候。当時壱岐・対馬の土民の如くに成り候はんずる也。是...
地理・歴史

日本国とは

夫れ以みれば日本国亦云く 水穂の国 亦野馬臺 又秋津嶋 又扶桑等云云。六十六国・二嶋・已上六十八ヶ国。東西三千余里、南北は不定也。此の国に五畿七道あり。と申すは山城・大和・河内・和泉・摂津等也。七道と申すは東海道十五箇国・東山道八箇国・北陸...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(3)

問うて云く 念仏無間獄とは何なる経に見えたるぞや。答えて云く 念仏往生とは何れの経に見えて候ぞや。答えて云く 浄土の三部経にて説きて候なり。問うて云く 三部経は法華より前歟、後歟。若し前に説きて候わば、法華経の方便にて未顕真実の経にてそら事...
禅天魔

禅宗は天魔の所為(2)

禅宗天魔波旬説〔禅宗は天魔波旬の説〕と云云。此れ又日蓮が私の言に非ず。教外別伝と云云。仏の遺言に云く_我経之外有正法者天魔説也〔我が経の外に正法有りといはば天魔の説なり〕云云。教外別伝之言、豈に此の科を脱れんや。『行敏訴状御会通』禅宗と申し...
律国賊

小乗の律は末代には不要の事

何に況んや律宗なむど申す宗は一向小乗也。月氏には正法一千年の前の五百年の小法、又日本国にては像法の中比、法華経天台宗の流布すべき前に且く機を調養せむがため也。例せば日出でんとて明星前に立ち、雨下らむとて雲先づおこるが如し。日出で雨下りて後の...
禅天魔

禅宗は天魔の所為

禅宗問答鈔(蓮盛鈔) 建長七年禅宗云く 涅槃時世尊登座 拈華示衆。迦葉破顔微笑〔涅槃の時、世尊座に登り、拈華して衆に示す。迦葉、破顔微笑せり〕。仏言く 吾有正法眼蔵涅槃妙心実相無想微妙法門。不立文字、教外別伝、付属摩訶迦葉而已〔吾に正法眼蔵...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法

問て云く 真言の教を強ちに邪教と云う心如何。  答て云く 弘法大師云く 第一大日経・第二華厳経・第三法華経と能く能く此の次第を案ずべし。仏は何なる経にか此の三部の経の勝劣を説き判じ給えるや。もし第一大日経・第二華厳経・第三法華経と説き給える...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(2)

六郎恒長御消息 文永六年所詮、念仏を無間地獄と云ふ義に二有り。一には念仏は無間地獄とは、日本国一切の念仏宗の元祖法然上人の選択集に、浄土三部を除きてより以外、一代の聖教、所謂、法華経・大日経・大般若経・等の一切大小の経を書き上げて、捨閉閣抛...