御義口伝名言集

本門の事常住無作の三身に對して迹門を無常と云也

今日蓮等之弘通の南無妙法蓮華經は體也心也。二十八品は用也。二十八品は助行也。題目は正行也

されは下至阿鼻地獄の文は佛光りを放て提婆を爲令成佛也と日蓮奉推知也。

惡導師とは法然。弘法。慈覺。智證等也。善導師とは天台。傳教等是也。末法に入ては今日蓮等之類は善の導師也

佛道者法華經別名也

日蓮か唱る處の南無妙法蓮華經は末法一萬年の衆生まて成佛せしむる也

正直とは煩惱即菩提生死即涅槃也。さて一道とは南無妙法蓮華經也。今末法に正直の一道を弘る者は非日蓮等之類乎。

譬喩品 御義口傳云。此品の大白牛車とは無明癡惑。本是法性の明闇一體の義也。

身意泰然とは煩惱即菩提生死即涅槃也。身とは生死即涅槃也。意とは煩惱即菩提也

此信の字元品無明を所切利劍也。其故は信は無疑曰信とて。疑惑を斷破する利劍也。解とは智慧の異名也

信の外に解なく。解の外に信なし。信の一字を以て妙覺の種子と定たり

今日蓮等之類の心は無上とは南無妙法蓮華經は無上の中の極無上也

釋尊の大恩を報せんと思はは法華經を可受持者也

權教の心は毒草也。法華に値すれは三毒の煩惱の心地を三身果滿の種也と開覺するを藥とは云也。

我等か色心の二法を無常と説くは權教也。常住と説くは法華經也

本迹二門は酒也。南無妙法蓮華經は醒たり。酒と醒と不相離也。酒は無明也。醒は法性也。法は酒也。妙は醒たり妙法と唱れは無明法性體一也。

身とは生死即涅槃也。心とは煩惱即菩提也

〔如來所遣行如來事〕事 御義口傳云。法華行者は如來の使に來れり。如來とは釋迦如來。事とは南無妙法蓮華經也

〔若人欲加惡刀杖及瓦石則遣變化人爲之作衞護〕事 御義口傳云。變化人とは龍口の守護八幡大菩薩也

日蓮等之類南無妙法蓮華經と奉唱者は從地涌出の菩薩也。莫求外云云。

涌出の一品は悉本化の菩薩の事也。本化の菩薩の所作は南無妙法蓮華經也。此を唱と云也。導とは日本國の一切衆生を靈山淨土へ引導する事也。末法導師は本化に限ると云を師と云也

此題目は必す地涌の所持の物にして迹化の菩薩の所持に非す

元品の無明を對治する利劍は信の一字也

生死を見て厭離するを迷と云ひ始覺と云也

妄とは權教妄語の經教也。見者邪見也。法華最第一の一を第三と見るか邪見也

毒藥とは權教方便也

〔或失本心或不失者〕事御義口傳云。失本心とは謗法也。本心とは下種也。不失とは法華經の行者也。失とは本と有る物を失ふ事也。今日蓮等之類奉唱南無妙法蓮華經本心を不失也

〔此大良藥色香美味皆悉具足〕と説れたり。皆悉の二字は萬行萬善諸波羅密を具足したる大良藥たる南無妙法蓮華經也

今日蓮等之類南無妙法蓮華經と奉唱大良藥の本意也

毒氣深入とは權教謗法の執情深く入たる者也

〔是好良藥今留在此汝可取服勿憂不差〕事御義口傳云。<中略>今留とは末法也此とは一閻浮提の中にも日本國也汝とは末法の一切衆生也

一念信解の信の一字は一切の智慧を受得する處の因種也

雖然信を以て成佛を決定する也

身淨とは法師功徳品に云若持法華經其身甚清淨の文也。心淨とは提婆品に云淨心信敬と。淨とは法華經の信心也不淨とは謗法也

不輕菩薩を輕賤するか故に三寶を不拜見事二百億劫。墮地獄大苦惱を受と云へり。今入末法日蓮等之類南無妙法蓮華經と奉唱者を輕賤せん事彼に過たり。彼は千劫。此は無數劫也

妙法蓮華經の五字は三世の諸佛共に許して滅後末法の者の爲め也

不輕(菩薩)は善人。上慢は惡人と善惡を立るは無明也。此に立て禮拜の行を成す時、善惡不二邪正一如の南無妙法蓮華經と禮拜する也

〔斯人行世間能滅衆生闇〕事御義口傳云。斯人とは上行菩薩也。世間とは大日本國也。衆生闇とは謗法の大重病也。能滅の體とは南無妙法蓮華經也。

題目の五字は三世の諸佛の祕密の密語也

法華經の行者は三毒即三徳と轉する故に三寶荒神に非る也。荒神とは法華不信の人也。法華經の行者の前にては守護神也。

妙樂釋云。子弘父法有世界益 矣 子とは地涌の菩薩也。父とは釋尊也。世界とは日本國也。益とは成佛也。法とは南無妙法蓮華經也。今又以如此。父とは日蓮也。子とは日蓮か弟子檀那也。世界とは日本國也。益とは受持成佛也。法とは上行所傳の題目也。

此妙法等の五字を末法白法隱沒の時上行菩薩有御出世。五種修行の中には四種を略して但受持の一行にして成佛す可しと經文に親たり在之

法華の行者は欲は欲のまま。嗔恚は嗔恚のまま。愚癡は愚癡のまま。普賢菩薩の行法也と可心得也

末法の正法とは南無妙法蓮華經也。此五字は一切衆生をたほらかささる祕法也。正法を天下一同に信仰せは此國安穩ならん。去れは玄義云。若依此法。天下太平矣。 此法とは法華經也。法華經を信仰せは天下安全ならん事不可有疑也

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