四箇格言

真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(8)

大田殿許御書 文永十二(1275.正・24)新春之慶賀自他幸甚々々。 抑そも俗諦・真諦の中には勝負を以て詮と為し、世間・出世とも甲乙を以て先と為すか。而るに諸経諸宗の勝劣は三国の聖人共に之を存し、両朝の群賢同じく之を知るか。法華経と大日経と...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(7)

聖密房御書    文永十一年(1274)五・六月頃大日経をば善無畏・不空・金剛智等の義に云く「大日経の理と法華経の理とは同じ事なり。但印と真言とが法華経は劣なり」と立てたり。良諝ショ和尚・広修・維蠲ケンなんど申す人は「大日経は華厳経・法華経...
禅天魔

禅宗は天魔の所為(3)

禅宗天台勝劣鈔 文永元年問う 禅宗・天台宗何れ勝れたりと云うべきや。 答う 天台宗勝れたり。之に付て禅宗をば又は仏心宗と云う。我が心仏なるが故也。或いは教外別伝とも云う。一代聖教の外に伝うと習う法門なり。始め華厳より終わり涅槃経に至りては、...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(6)

法華真言勝劣事 文永元年(1264/07/29)東寺の弘法大師空海の所立に云く_法華経猶劣華厳経。何況於大日経乎〔法華経は猶お華厳経に劣れり。何に況んや大日経に於てをや〕云云。慈覚大師円仁・智証大師・安然和尚等の云く_法華経理同大日経。於印...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(7)

浄蓮房御書  建治元年六月 五十四歳作細美帷一送り給候畢ぬ。善導和尚と申す人は漢土に臨シと申国の人也。幼少の時密州と申す国の明勝と申す人を師とせしが、彼の僧は法華経と浄名経を尊重して、我も読誦し人をもすゝめしかば善導に此を教ゆ。善導此を習ひ...
四箇格言

四箇格言まとめ(2)

与北条弥源太書 文永五年去る月御来臨、急ぎ急ぎ御帰宅、本意無く存ぜしめ候ひ畢んぬ。  抑そも蒙古国の牒状到来の事、上一人より下万民に至るまで、驚動、極まり無し。然りと雖も、何の故なること、人、未だ之を知らず。日蓮兼ねて存じせしむる之間、既に...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(6)

法華浄土問答鈔 文永九年(1272年.正・17)<図略>弁成の立つ。我が身叶ひ難きが故に且く聖道の行の捨閉閣抛し浄土に帰し、浄土の往生して法華を聞いて無生を悟るを得る也。  日蓮難じて云く 我が身叶ひ難ければ穢土に於て法華経等・教主釈尊等を...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(5)

真言見聞 文永九年問ふ 真言亡国とは、証文何れの経論に出でたる耶。  答ふ 法華誹謗、正法向背の故也。  問ふ 亡国の証文、之無くば、云何に信ずべき耶。  答ふ 謗法之段は勿論なる歟。若し謗法ならば亡国・堕獄、疑ひ無し。凡そ謗法とは、謗仏謗...
真言亡国

真言は国を亡ぼす悪法(4)

真言天台勝劣事 文永七年問ふ 何なる経論に依て真言宗を立つる耶。  答ふ 大日経・金剛頂経・蘇悉地経、並びに菩提心論。此の三経一論に依て真言宗を立つる也。  問ふ 大日経と法華経と何れか勝れたる耶。  答ふ 法華経は或は七重、或は八重の勝也...
念仏無間

念仏は無間地獄に堕ちること(5)

当世念仏者無間地獄事 文永元年安房国長狭郡東条花房の郷、蓮華寺に於て、浄円房に対して、日蓮阿闍梨、之を註す。文永元年甲子九月二十二日。 問て云く 当世の念仏者、無間地獄と云ふ事。其の故、如何。  答て云く 法然之選択に就いて云ふ也。  問て...